【借金】大規模な災害にあって、借金が返せないとき

質問:大きな地震や洪水で罹災したため、借金やローンが払えそうにないときには、どうしたらいいでしょうか?

 大震災で被災した、住宅ローンを借りている方や事業性資金を借りている個人事業主さん達が、これまでの借金を抱えたまま生活や仕事を再建するのは大変難しいことです(いわゆる二重ローン問題)。

 そこで、東日本大震災を踏まえて、全国銀行協会の主導で、「自然災害により借金返済ができなくなった被災者が、借金の全部又は一部の減免を受けられる制度」(被災ローン減免制度)が策定されました。

 ただ、『被災ローン減免制度』とは、どのような制度で、どのようなメリットがあるのでしょうか。

<被災ローン減免制度の効果>

1 法的倒産手続き(自己破産、個人再生)によらずに、
2 相当額(※1)の財産を手放すことなく、
3 債務の全部又は一部の減免が受けられる制度です。(※2)

※1 上限:預貯金500万円+義援金+地震保険金の一部など
※2 概ね、土地を手放すか、土地評価額相当額(鑑定額)を返済することになる。

<メリット>

1 自己破産をするよりも多くの財産を手元に残せる(※1)

2 信用情報登録機関に登録されない(いわゆる「ブラックリスト」に登録されない
  制度利用中は、借金返済や督促は「一時停止」となる。

3 自己破産と異なり、保証人に請求がいかない可能性がある(※2)

4 制度の利用は無料でできる

※1 上限:預貯金500万円+義援金+地震保険金の一部など
※2 保証人も罹災している場合や親類以外が保証人になっている場合など

<デメリット>

1 法人は利用できない

2 手続きの最後に、特定調停を行わなければならない。

<利用できる条件>

1 災害救助法の適用がある災害に罹災したこと

2 支払不能であること
(1)夫婦の年収が額面730万円(税込)以下であること(パートタイマーを除く)
(2) 住宅ローン年間返済額+将来の住居費8万円(推定)>年収の40%

3 これまで真面目に返済しており、自己の財産状況を誠実に開示していること

4 免責不許可事由がないこと、など 

<手続きの流れ>

1 最大債権者に制度利用の同意をしてもらう。

2 全銀協に制度利用の申し出をする。

3 全銀協の支援専門家による債権者との調整(無料

4 債権者との合意(無料)

5 特定調停の申立(裁判所の利用料金が必要)

<大事なこと>

 東日本大震災のときには、金融機関がローンの減免に応じてくれることを知らずに、義援金や災害弔慰金などで、ローンを払ったり、返済計画の見直しをしただけで新たなローンを組んでしまって二重ローンに苦しんだ人が多かったそうです。
 大規模な自然災害にあったときは、まず義援金、弔慰金や地震保険金などをローンの支払いに充てたり、新たなローンを組んだりする前に、最寄りの弁護士にご相談ください。

 詳しくは、『全銀協のパンフレット』(PDF)をご覧ください。

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2016年06月10日